「不動産投資」というものをイメージだけで捉えると、ずいぶん大きな規模に感じたり、ものすごく大きなお金が動いたりするんだろうなぁ、という印象を持つ人が多いと思います。資産家とか地主とか、大金持ちにしかできないと思うかもしれませんが、そんなことはありません。誰でも、いくらからでもチャレンジできます。
不動産投資ができるのはどういう人か?
親族から土地を譲り受けた人はとっても有利
先祖代々、もしくは親御さんの所有されている土地を相続できる人は、それなりに税金の問題もありますが、かなり恵まれた状態です。そこから新築アパートを建てて収益を得れば、その先何十年も安泰です。
但し、その土地に需要があるのか、どんな間取りの部屋をいくつ作るのか、建築費にどのくらいかければ良いのか、をきちんと計算した上で取り組むことが必要です。
高属性のサラリーマンは融資を引ける可能性が極めて高い
今、土地の資産がなくても、属性が高いサラリーマンには金融機関が融資をしてくれます。属性とは「自己資金」「勤務先」「年収」の3つ。
自己資金は3,000万円以上、勤務先は一部上場企業、年収は1,500万円以上が理想ですが、3点そろっていなくても、どれか1つでもクリアしていれば、金融機関や購入物件によっては融資を受けられる可能性があります。
普通のサラリーマンでも諦める必要なし!
サラリーマンには安定収入がある、ということで、金融機関から信用されやすいです。その年収によって人を判断されるところが不本意ではありますが、経営実績も資産背景もないサラリーマンの場合には、信用をはかる材料として「安定した給与収入」が頼りになります。
但し、サラリーマンだからといって安易に金融機関からお金を借りて不動産投資をしてしまうと、後で痛い目に遭います。不動産投資は物件を取得してからが肝心なので、しっかりと賃貸経営を考えてから購入に踏み切ることが重要です。
個人事業主でも主婦でも、チャンスはある
年収が低くてもサラリーマンでなくても、不動産投資はできます。どんな規模で、どうやって始めるかによって、必要な自己資金やスキルが変わってきます。
必ずしも物件を買うばかりが投資ではなく、賃貸の仕組みを活かしてレンタルスペースビジネスを始めるなどの手法もあります。
不動産投資のやり方は実に多種多様なので、今の自分に合うものを見つけるところから始めると良いでしょう。
不動産投資にはいろんなやり方がある
転勤は自宅を貸して収入を得るチャンス
自分の持ち家を他人に貸すには、転勤が良い機会です。住宅ローンを借りていても、人に貸した家賃で返済することが可能です。非常に身近な賃貸業として、家賃収入を得て確定申告をするという経験もできます。
ある程度の現金をつくり、ボロ戸建てを買う
ポータルサイトでは200万円から戸建てが売りに出ていますので、がんばって現金を貯めて、まずは築古の一戸建てを購入することから始める手があります。
まとまったお金ができたら、銀行預金に回すより、戸建てを買って家賃収入を得る方が早くお金を増やすことができます。
手頃な金額でマンションの一室を所有する
マンションの一室を購入することを「区分所有」といいます。中古だと600万円くらいから、新築では1,000万円くらいから2,000万円くらいで購入できます。
但し他の投資手法に比べて利回りが低いケースが多いため、なかなか手取りが増えないことと、空室が出たら家賃収入がゼロになってしまうことを覚悟しなければなりません。
老朽化したアパートを購入し、売却して利益を得る
築年数が経過した建物は、価格が安くなります。空室が多い物件はなおさら安値交渉が可能です。できるだけ安く買い、キレイにして入居者をつけ、満室にしてから高値で売却すれば、短期間で数百万円、数千万円の利益を得ることも夢ではありません。
但し、購入した後に低コストで修繕できる知識とスキル、満室にするための努力を惜しまないことが求められます。
融資を受けて大規模な中古マンションを1棟買い
金融機関が融資をしてくれれば、自己資金がなくても数千万円・数億円の物件を購入することができます。規模が大きくなればその分、得られる収入も多くなります。
物件の管理や客付けを管理会社に任せれば、オーナーの役割は何かあったときにどうすべきか判断をするだけですので、最も効率的にお金を増やすことができます。
規模が大きいということは、それだけ負債の額も、いざというときの修繕費の額も大きくなるため、大きなお金を扱うための覚悟を持って臨みます。これには感情論・根性論ではなく、基本的な収支シミュレーションを行った上での取り組みが大事です。
他にもまだまだ不動産投資の手法は幅広くあり、奥の深いものですが、興味のあるものからチャレンジしてみることからスタートしましょう。既にその手法で成功している人に話を聞く、そのテーマで書かれている本を読むことが早道です。
借金が怖い?お金に対する新しい考え方
不動産投資は融資がカギ
他の投資分野との大きな違いは、投資額のかなりの部分を融資でまかなえることです。規模が大きくなればなるほど高額の借金が必要になります。
これを心の負担としてネガティブに捉えるか、事業拡大の可能性としてポジティブに考えられるかで、将来が変わってきます。
自分の家を買うこととの大きな違い
人が住むもの、という点では自宅を購入することに似ていますが、不動産投資は収入を得るための事業ですので、実態は全く異なります。お金を生み出す装置を買う、という考え方が本質です。
大きな借金なくして、大きな収入を得ることは難しいものです。借金を前向きに捉え、どうすればお金を借りられるか、という方向でやっていくと、モチベーションも高まります。
小さく始めて大きくするか、はじめから大きいものを買うか
どうしても借金が怖いのであれば、数百万円の規模から始めて、時間をかけて増やす。できるだけ早くキャッシュを貯めたいのであれば、借金を恐れずに大きなものを手に入れる。どちらを選択するか、ご自身の置かれた状況と目指す姿によって決めていきます。
はじめにやるべきこと
不動産投資に正解はありません。その人によってやり方が異なります。そして、自分で選んだ方法で結果を出すために、不断の努力が必要です。
ラクして儲けよう、不労所得を得たい、という考えはほぼ当てはまらないと言っても過言ではありません。
しかし、いくら働いても収入が増えない賃金労働・時間労働や、自分の意思ではどうにもならない株やFXなど他の多くの投資に比べれば、はるかに効率が良く堅実な方法と言えるでしょう。
一番大切なことは、いつまでに、いくらくらい稼ごうと思っているのか、稼いだお金でどんなことをしたいのか、という目標を決めることです。
不動産投資に必要な目標の立て方については、こちらの記事も参考にどうぞ。
https://sakuragi-academy.com/blog/basic/objective/three-conditions/